たまごっちを育てたことがありますか?
私は小学生の頃、たまごっちかわいさに食事を与えすぎて、病気にさせてしまった苦い経験があります。“何をどのくらい食べるべきか”の大切さを痛感し、食べ方を間違えれば健康を損なうことを学びました。
食べものと人間の健康の関係はもう何十年も検討されてきたことですが、最近は、人間の健康と地球の健康は相互に関係している「プラネタリーヘルス」という考え方が提唱されています。
この記事を読めば、「プラネタリーヘルス」についての理解が深まり、地球にやさしく、自分も健康になる方法が分かります。孫の代まで美しい地球を残したいと願っている人や、健康に年を取りたいと思っている人はぜひ参考にしてくださいね。
地球と生きものの関係。
地球が誕生したのは今から46億年前ですが、その時すでに元素番号92までの元素が存在していました。地球のすべてのもの、岩石も、海も、この元素を材料に作られました。
そして数億年経ち、生きものが誕生したのが38億年前のことです。
生きものは地球から栄養をもらい、いらなくなったものは地球に還す、という仕組みで命をつなぎます。
理科の時間に習った、植物ー動物ー分解者の関係です。
38億年の間に多種多様な生きものが誕生し、その食べるー食べられる関係は複雑になりましたが、基本は同じです。
地球はもはや我慢の限界。
‟地球から栄養をもらって、いらなくなったものは還す”こと。
別の言い方をすると、‟地球から資源を獲って、いらなくなった廃棄物は地球に捨てる”ことになります。
人類が登場するまでは、生きものが少しくらい資源を獲っても、廃棄物を出しても、自然のシステムによって処理され、地球にとって大きな問題にはなりませんでした。しかし、人類が他の生きものとは比べられないくらい負担をかけたせいで、地球はもはや限界というところまで来ています。
地球の健康が損なわれると、人間にどんな影響が出るのでしょうか?いくつか例をあげます。
地球温暖化による収穫量の減少。
気温が上がると、今まで収穫できていた作物が育たなくなります。穀物や野菜だけでなく、牛のエサになる牧草にも影響が出るので、牛乳の生産量も減る可能性があります。同様に、海水温の上昇は漁獲量に影響します。食糧不足は私たちの健康に大打撃を与えるでしょう。
食物連鎖による有害物質の生物濃縮。
過剰に散布された化学肥料や農薬が地下水や川に流れ込み、そこで暮らす魚など生きものの体に入ります。その魚を食べることで有害物質が移行するので、食物連鎖の上位に立つ動物ほどリスクは高くなります。同様に、廃プラスチック由来のマイクロプラスチックも水棲生物の体を経由し、私たち人間の体に入っているそうです。
地球の健康のために、私たちが個人でできること。
1人の行動は小さくても、地球人口90億人が集まれば、大きな一歩になるでしょう。
例えば、
簡単に物を買ったり、捨てたりしない。
エネルギーの無駄遣いをしない。
物を捨てるときは、きちんと分別する。
無農薬農産物や有機農産物を選ぶ。
環境負荷の少ない食べものを選ぶ。→「プラネタリー・ヘルス・ダイエット」
まとめ:行動を起こした分だけ、地球は長生きできる。
自分にとっても、地球にとってもWIN-WINな「プラネタリーヘルス」。
個人のダイエットや健康法はなかなか続きませんが、誰にとっても大切な“地球”が対象であれば、お友だちやご家族と一緒に取り組めるのではないでしょうか?ぜひできることから始めてください。
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